矯正歯科治療において、「口元をきれにしたい」と思っている方は多いと思います。
一方、かみ合わせの機能は患者様にはよくわからないため軽視されがちです。
矯正歯科治療後、奥歯の接触が悪いと、「力の負担による歯痛」「奥歯の歯周病の進行」「奥歯の破折」「顎関節症」「後戻り」などを引き起こし、歯を失う可能性もあります。
矯正歯科治療では、見た目だけではなく、機能的なかみ合わせ:「Organic Occlusionオーガニック・オクルージョン」を実現することが大切です。
顎関節本来の軸で閉じる時、ぶつかる奥歯は、てこの支点となって噛む度に、シーソー現象を引き起こし、顎関節を上下に揺さぶり、歯とあごを破壊します。
かみ合わせとは、上あごの歯と下あごの歯が接触する際の位置関係を指します。良いかみ合わせは、咬む力を均等に分散させ咀嚼(そしゃく)機能を最適化し、歯・歯周組織・顎関節に対する負担を最小限に抑え、歯を長持ちさせることができます。悪いかみ合わせは、かみ合わせの力により、奥歯の歯痛、破折、歯周病の進行、顎関節症のリスクを高めます。そのため、ルールに従ってかみ合わせを改善することは、歯ブラシをすることと同様に奥歯を失う予防になります。私達の歯は、常に見えない敵と戦っています。細菌と力です。
皆様が思う、悪いかみ合わせは、見た目でわかる前歯の歯並びだと思います。
一方で、当院が憂慮する悪いかみ合わせとは、見た目では判断できない、奥歯の接触です。
以下の4つの項目が悪いかみ合わせの基準となります。
頭部はボーリング球と同程度の重さがあるため、上あごの平面が傾斜していたり、下あごの位置が非対称性の場合、頭部の重さはそのまま、姿勢や肩こり・お顔の表情・口元のゆがみなどを引き起こす場合があります。
上あごの平面が傾斜している。
ドアの軸が壊れて、真っ直ぐ閉じなくなる場合があります。ドアの枠の隅にクギが落ちている状態で無理やりドアを閉じると、ドアの軸に負担が生じ、軸は緩みパッキンはズレてシャフトを破壊します。一方、顎関節も軸そのものであり、ぶつかる奥歯があると、無意識に噛みやすい位置に、下あごをズラして対応します。しかし、長い間、下あごをズラして閉じていると、筋肉は不調和で痛みパッキンである軟骨はズレて、シャフトである顎関節の骨が変形します。このように、ドアの軸も顎関節(軸)もその軸をズラす邪魔物があると、壊れるメカニズムは一緒です。下図のシェーマを、ドアで考えた場合に一番最初にぶつかる歯(通常、奥歯)は、ドア枠に落ちているクギです。クギがある状態で無理やり閉じると、クギは変形しますが、ぶつかる奥歯には痛みや破折、歯周病の進行という変化で現れます。
クギが変形せず、歯が割れたり揺れたりしない時期はこのクギやぶつかる奥歯を支点として、ドアを閉じる度、噛む度にドアの軸や顎関節(軸)を揺さぶり続け、その軸(顎関節)は、やがて壊れていきます。
くるみ割り器と、かみ合わせの関係図。
高い奥歯を支点として、前歯はもっと噛もうとする。顎関節(軸)は、嚙む度に、上下に揺さぶられる。これによりパッキンである軟骨はズレて、顎関節に音が鳴るようになります。
①検査で発見された、顎関節本来の軸で閉じた位置。奥歯がぶつかり前歯が閉じない状態。(ぶつかる奥歯は、歯痛、破折、歯周病になる可能性がある。)
②患者様が無意識で噛んだ位置。下あごをズラして、ぶつかる奥歯を避けている。
左右は、いずれも同一患者様の矯正前の写真を示しています。①から②へ、かみ合わせがズレています。①の左の奥歯を支点として、噛む度に、顎関節(軸)を揺さぶり続け顎関節症を引き起こします。
奥歯には凹凸があります。この凹凸がしっかりはまり込む位置には、ルールがあります。それにより、かみ合わせが安定し矯正歯科治療後の後戻りを予防します。
また、安定した奥歯のかみ合わせの高さは、前歯や顎関節を保護しています。
before
奥歯がしっかりかみ合わさっていない
After
奥歯の凹凸でしっかりかみ合わさっている
歯ぎしりは食物をすり潰すのと関連するため、奥歯がぶつかり続けるのは当然と皆様は、想像するかもしれません。しかし、理想的には歯ぎしりする時、奥歯がぶつかるのは真っ直ぐ閉じた位置に戻ってきた時だけなのです。もし、ぶつかる奥歯があると、横殴りの力で上下の奥歯同士が互いに破壊し合います。そして、歯周病や破折を引き起こし、1本の歯を失っても、ぶつかる奥歯が無くなるまで標的の歯を変えて、根こそぎ奥歯を喪失させます。同時に、ぶつかった奥歯は前歯と顎関節の中間で、てこの支点となり、顎関節(軸)を上下に揺さぶり、顎関節症を引き起こします。
例えば、おろし金やすり鉢など、他方がやわらかい野菜やゴマであれば、安全にこすり合わすことができますが、凹凸のある、せともの同士や、金属同士をすり合わせれば、傷害的に作用することが想像されるます。 奥歯がぶつからないためには、歯ぎしりした時、前歯が常にあたり続けることが必要です。なぜなら、これは、前歯が奥歯を守る機能だからです。前歯には凹凸はなく、噛む力も奥歯より弱いということが、前歯が奥歯を守る上で都合が良いのです。
before
奥歯がぶつかってしまっている
After
犬歯があたることで奥歯がぶつからない。前歯が、奥歯を守る理想的な形。
下あごが小さいと、下の前歯が、上の前歯に届かないため、 歯ぎしりすると、奥歯がぶつかるかみ合わせです。
受け口では、下の前歯が上の前歯を追い越して前方に位置しているため、 歯ぎしりすると、奥歯がぶつかるかみ合わせです。
口を閉じても上下の前歯があたらないため、 歯ぎしりすると、奥歯がぶつかるかみ合わせです。
糸切り歯(犬歯)が、かみ合せわに参加していない状態です。このため、左右に歯ぎしりしても、犬歯同士は、あたることができません。そのため、 左右に歯ぎしりすると、奥歯がぶつかるかみ合わせです。
歯並びがきれいに見えても、悪い奥歯の接触は、多くあります。
なぜなら、かみ合わせの機能は、一般的なむし歯治療では見過ごされてしまうからです。
見た目は悪くないが、検査で発見された非対称のケース。(顎関節症の患者様)
見た目は悪くないが、顎関節本来の軸で閉じると、ぶつかる奥歯があると検査で判明。
模型を見ると前歯が閉じ切っていない。(顎関節症の患者様)
表面からみると不具合がないよう見えるが、検査をして裏側からみると奥歯が全くかみ合っていないことが判明。
歯のかみ合わせは、歯の模型を咬合器に取り付け、かみ合わせた模型を裏側から診査しないと、まったく見当違いな場合があるとわかる。(顎関節症の患者様)
見た目は整っているように見えるが、検査をすると、歯ぎしりした時に奥歯がぶつかっていることが判明。(顎関節症の患者様)
治療前の夜間の歯ぎしり検査、赤色が剥がれ、奥歯に横殴りの力がひどく生じている。奥歯の歯痛、破折、歯周病、顎関節症の原因となる。
かみ合わせが悪い時、私達の体は、様々なサインを送ってくれます。
患者様が、以下の症状の自覚がある場合はかみ合わせが原因の可能性があります。
頭部の重さは、ボーリング球と同じ位あり、上あごの平面が傾斜していたり、下あごの位置が非対称性の場合、頭部の重さは、そのまま、姿勢に影響し、首、肩、腰、足首などに影響を引き起こす場合があります。 長年、首の痛みに悩み、首が回らず、整形外科で頚椎症と診断され、首のリハビリと注射治療を繰り返していた方が、かみ合わせの調整で症状が改善したケースもあります。
before
かみ合わせが悪い。左肩が下がっている。
After
かみ合わせが良いと、左右のバランスも良くなる。
かみ合わせが悪いと、歯やあごの配置が非対称であるためお顔の表情を作る筋肉にも左右差が出ます。目の開き方の左右差や口元のゆがみ、鼻唇溝の深さの左右差、右の顔半分は痩せているが、左の顔半分はふっくらしているなど。
また、緊張の強いお顔には、痺れが生じてきます。顎関節症のある患者様や、自覚症状が無くてもかみ合わせの悪い患者様の多くは、お顔の表情に左右差があることが多いです。
右顔半分だけで構成した鏡面像
左顔半分だけで構成した鏡面像
かみ合わせが悪いと、常に違和感があり、食事を快適に楽しむことができません。かみ合わせの力は、体重:約60kgほどの荷重であるといわれています。かみ合わせが悪いと、特定の歯に過剰な負担がかかり、むし歯ではないのに歯の痛みや不快感を引き起こすことがあります。このような状態における歯の負担は、普通に食事をする時と比較して、約3倍の荷重が、1本の歯にかかっています。痛みが解消されない場合は、むし歯ではないのに神経を除去しなくては、解決できない場合があります。このような事柄のために、良好な奥歯の接触であることは大事といえます。また、かみ合わせの悪さは歯ぎしりの原因にもなり、歯が破折して失う可能性もあります。さらに、歯の根元の部分にくさび状の欠損が生じてきます。これを歯ブラシのしすぎという人もいますが、実際には力の負担でエネメル質がチップして生じているといえます。さらに、奥歯にぶつかる歯があると、糸切り歯(犬歯)の先端がスパッと切ったように失くなっています。
歯の根元がくさび状に欠損した状態
先端が切ったように失くなった犬歯
かみ合わせが悪いと、特定の歯に過剰な負担がかかり、一生懸命プラークコントロールをしているにも拘らず、歯周病が進行します。
(どんなに一生懸命、歯ブラシで細菌にアプローチをしても、かみ合わせの力に対するアプローチがなければ、水の泡になってしまいます。)かみ合わせが、原因で生じている歯周病には、かみ合わせの治療が必要です。
そのような理由で、「Organic Occlusionオーガニック・オクルージョン」の構築は、歯の予防、長持ちに関連します。また、このようなかみ合わせの悪い状態で、歯周組織再生療法を行なっても、骨のレベルは、最終的にもとの状態に戻ることが予測されます。
お金をかけて歯周組織再生療法を受ける前に、機能的なかみ合わせであるかを、確かめることをお勧めします。かみ合わせで起こる歯周病の特徴は、歯の全部に歯周病が進行するのではなく、特定の歯に集中して進行します。最悪の場合、歯を失ってしまいます。
そして、歯が無くなるまで次々と標的の歯を変えていきます。
かみ合わせが原因の歯周病は、全体でなく特定の歯に進行します。
ドアの軸が壊れて、真っ直ぐ閉じなくなる場合があります。
ドアの枠の隅にクギが落ちている状態で、無理やりドアを閉じると、ドアの軸に負担が生じ、軸は緩みパッキンはズレてシャフトを破壊します。一方、顎関節も軸そのものであり、ぶつかる奥歯があると無意識に噛みやすい位置に、下あごををズラして対応します。しかし、長い間下あごをズラして閉じていると、筋肉は不調和で痛みパッキンである軟骨はズレてシャフトである顎関節の骨は変形します。このように、ドアの軸も顎関節(軸)も、その軸をズラす邪魔物があると、壊れるメカニズムは一緒です。一番最初にぶつかる奥歯を、ドア枠に落ちているクギと関連して考えると、クギがある状態で無理やり閉じるとクギは変形します。一方、ぶつかる奥歯には、痛み・破折・歯周病の進行という変化で現れます。クギが変形せず、歯が割れたり揺れたりしない時期は、このクギやぶつかる奥歯を支点として、ドアを閉じる度、噛む度にドアの軸や顎関節(軸)を揺さぶり続け、その軸(顎関節)は、やがて壊れていきます。
パッキンである軟骨がズレると、顎関節は口を開く時、軟骨を追いかけるように動き、乗っかるタイミングでカクッと音がなります。
また、軟骨や関節に変形が生じると、様々な音が鳴り始めます。軟骨のズレが大きくなると、顎関節が前方に動くことを完全に阻んで、口を開くことができなくなります(この際の開口量は、指1本分から2本分です。正常は、指4本分)。
この状態で、無理やり口を開けようとすると、軟骨を無理やり前に押し出すことになり、軟骨の後ろについている神経を含む結合組織を引っ張るため痛みが生じます。軟骨がズレて、座布団を失った関節の骨は、コンクリートの上に正座している状態になり、だんだん骨が変形してきます。
正常な顎関節と軟骨(顎関節の側方断面、右が前方)
前方にズレた軟骨
軟骨がズレた事により変形した顎関節の表面骨
下あごが小さかったり(小下顎症)、上あごに対し下あごが後ろにある場合(下顎後退症)、前歯が閉じないかみ合わせ(開咬)の場合、口唇が閉じにくく、口呼吸になりやすいです。
また、口唇を閉じようと力を入れると、おとがいの皮膚が緊張し梅干しのしわの様なもの(グリメース)がおとがいにできます。このような方の場合、通常お顔が長い方が多いです。
さらに、このような特徴のある方は、飲み込みの際舌を突き出す癖もある場合が多いです。
閉じにくい口唇と、おとがいに生じたグリメース
(開咬、顎関節症の患者様)
左右対称の状態(術後)
頭の重さは、ボーリング球と同じ位あります。この重さを正しく支えるためには、歯やあごの配置が重要になります。そのため、身体の中心を基準にして、概ね左右対称に歯や顎を配置する必要があります。
顎関節本来の軸で閉じると、ぶつかる歯がなく、同時に同じ強さで接触している状態(術後)。
ドアの軸が壊れて、真っ直ぐ閉じなくなる場合があります。ドアの枠の隅にクギが落ちている状態で、無理やりドアを閉じると、ドアの軸に負担が生じ、軸は緩み、パッキンはズレ、シャフトを破壊します。
一方、顎関節も軸そのものであり、ぶつかる奥歯があると、無意識に噛みやすい位置に、下あごをズラして対応します。しかし、長い間、下あごをズラして閉じていると、筋肉は不調和で痛み、パッキンである軟骨はズレて、シャフトである顎関節の骨は変形します。ドアの軸も顎関節(軸)も、その軸をズラす邪魔物があると、壊れるメカニズムは一緒です。ぶつかる奥歯と、ドア枠に落ちているクギを関連して考えると、クギがある状態で、無理やり閉じると、クギは変形しますが、ぶつかる奥歯には、痛み、破折、歯周病の進行という変化で現れます。クギが変形せず、歯が割れたり、揺れたりしない時期は、このクギやぶつかる奥歯を支点として、ドアを閉じる度、噛む度に、ドアや顎関節(軸)を揺さぶり続け、その軸(顎関節)を壊します。
このようなメカニズムを考えると、顎関節(軸)で、奥歯の接触を作る必要があり、軸で閉じる際にぶつかる奥歯がなく、すべての歯が、同時に同じ強さで接触している必要があります。
奥歯の凹凸がしっかりかみ合わさった状態
歯のかみ合わせは、表側から眺めてもわからないため、矯正歯科治療で3次元的に歯を移動している際は、歯の模型を、毎回、 咬合器に取り付け、かみ合わせた模型を裏側からしっかり確認して歯を移動、調整します。
犬歯があたることで奥歯がぶつからない状態
歯ぎしりは、食物のすり潰しに関連するので、奥歯がぶつかり続けるのは当然と皆様は、想像するかもしれません。しかし、理想的には、歯ぎしりする時、奥歯がぶつかるのは、真っ直ぐ閉じた位置に戻ってきた時だけなのです。もし、ぶつかる奥歯があると、横殴りの力で、上下の奥歯同士が互いに破壊し合います。そして、歯周病や破折を引き起こし、1本の歯を失っても、ぶつかる奥歯が無くなるまで標的の歯を変えて、根こそぎ奥歯を喪失させます。また、ぶつかった奥歯は、てこの支点となり、顎関節(軸)を上下に揺さぶり、顎関節の構造を破壊します。
例えば、おろし金や、すり鉢など、他方が、やわらかい野菜やゴマであれば、安全にこすり合わすことができますが、凹凸のある、せともの同士や、金属同士をすり合わせれば、傷害的に作用することが想像されます。奥歯がぶつからないためには、歯ぎしりした時、前歯が、常に、あたり続けることが大事です。なぜなら、これは、前歯が奥歯を守る機能だからです。前歯には凹凸はなく、噛む力も、奥歯より弱いということが、前歯が、奥歯を守る上で都合が良いのです。
歯ぎしりすると、奥歯の横殴りの力がひどい。
術前の夜間歯ぎしり検査。
歯ぎしりすると、ぶつかる奥歯がない状態
術後の夜間歯ぎしり検査。
噛み合わせの機能は見た目では判断できないため、適切な器具を用いて見える化し、術前後の状態を客観的に感じてもらう必要があります。
また、矯正治療により移動した歯は、一般的に噛み合わせにばらつきが生じることがあります。
そのためすべての歯が同時に、ぴったりと合うように、1mm前後のエナメル質をピンポイントに削る調整が必要です。
これにより、悪いかみ合わせによって起こる様々な症状の、予防や治療につながります。
フェイスボー・トランスファーや咬合器などの特殊な器具を使用し、患者様の歯やあごを3次元的に、咬合器に再現します。
それを基に、歯やあごを、概ね左右対称に配置します。
矯正歯科治療で3次元的に歯を移動している時は、歯の模型を咬合器に取り付けて、毎回左右対称性を確認して歯を移動、調整します。
ドアの軸が壊れて、真っ直ぐ閉じなくなる場合があります。ドアの枠の隅に クギが落ちている状態で、無理やりドアを閉じると、ドアの軸に負担が生じ、軸は緩み、パッキンはズレ、シャフトを破壊します。一方、顎関節も軸そのものであり、 ぶつかる奥歯があると、無意識に噛みやすい位置に、下あごをズラして対応します。しかし、長い間、下あごズラして閉じていると、筋肉は不調和で痛み、パッキンである軟骨はズレて、シャフトである顎関節の骨は変形します。ドアの軸も、顎関節(軸)も、その軸をズラす邪魔物があると、壊れるメカニズムは一緒です。ぶつかる奥歯と、ドア枠に落ちているクギを関連して考えると、クギがある状態で、力を入れて無理に閉じると、クギは変形しますが、ぶつかる奥歯には、痛み、破折、歯周病の進行という変化で現れます。クギが変形せず、歯が割れたり、揺れたりしない時期は、このクギやぶつかる奥歯を支点として、ドアを閉じる度、噛む度に、ドアの軸や顎関節(軸)を揺さぶり続け、その軸(顎関節)を破壊します。
矯正歯科治療で3次元的に歯を移動している時は、常に顎関節本来の軸で、かみ合わせを構築することを心掛けています。
また、この本来の軸で閉じる際、ぶつかる奥歯がなく、かみ合わせがズレないことを確認し、すべての歯が同時に、同じ強さで接触するようにします。
奥歯には凹凸があります。この凹凸がしっかりはまり込む位置には、ルールがあります。それにより、かみ合わせが安定し、矯正歯科治療後の後戻りを予防します。また、安定した奥歯のかみ合わせの高さは、前歯や顎関節を保護しています
歯ぎしりする時、ぶつかる奥歯があると、横殴りの力がかかり、歯を破壊していきます。 また、このぶつかる奥歯は、てこの支点になり、前歯と顎関節の間で、シーソー現象を引き起こし、顎関節(軸)を揺さぶり、やがて破壊します。 そのため、歯を3次元的に移動している際は、常に、この現象が起こらないように配慮しています。