かみ合わせを科学する(予防、検査、治療)。
保険治療と矯正治療に携わってきた還暦に近い健康オタクの歯科医師が明かす、誰も知らない噛み合わせの真実!
噛み合わせで歯が予防できることは、誰にも知られていない!
皆様は、歯の予防=歯磨きとしかご存じないと思います。しかし、実際の歯の予防は=歯磨き(細菌、プラークのコントロール)+かみ合わせ(力、悪い噛み合わせのコントロール)なのです。どちらも、私達にとっては、目に見えない敵になりますね。しかし、保険医療機関や、矯正歯科専門医療機関では、通常、正しく噛み合わせを検査する項目がありません。そのため、これらの医療機関では、噛み合わせで歯を予防したり、顎関節症を原因である噛み合わせから治療することができないのでが現実です。正しく噛み合わせを検査する場合、以下の器具が通常、必要になります。まず、1つ目は、フェイスボー。これは、頭蓋に対して上あごの位置を3次元的に、咬合器という噛み合わせを分析する器具にコピーすることができます。2つ目は、あごの関節の軸で噛み合わせを記録したワックスのシート。あごの関節の軸は、噛み合わせの出発点です。あごの関節を回転中心として、噛み合わさるからです。しかし、ほとんどの保険医療機関、矯正歯科専門医療機関の歯科医師はそのように考えていません。なぜなら、噛み合わせは、皆様が、勝手に自由に噛んで決まるものであると考えているからです。つまり、噛み合わせを決定する主体は皆様であり、皆様が勝手に自由に噛む位置を歯科医師は干渉しない立場です。それにより、治療の責任につながる噛み合わせは皆様が決定することになっており、噛み合わせに違和感なしと了承したことで、治療の責任は歯科医師から皆様に移行しているのです。当院のような噛み合わせを専門とするクリニックは、あごの関節の軸が、噛み合わせの出発点と考えており、それにより噛む位置は1箇所に定まります。そして、これは、良い噛み合わせのルールの1つなのです。噛む箇所が、2箇所ある、どこでも噛めるというような患者様がいらしゃるのは、保険医療機関、矯正歯科専門医療機関などほとんどの歯科医師が、噛み合わせに無責任な立場であるため、単に皆様のセルフチェックにより自由に噛み合わせが決まるからです。このため、噛み合わせ完全に無秩序になり「単に違和感がないことだけが、良い噛み合わせ」とほとんどの人に認識されており、ほとんどの歯科医師もそう信じています。しかし、実際「噛み合わせ」には、誰にとっても良い噛み合わせといえるOrganic Occlusionオーガニック・オクルージョンというルールがありますが、保険医療機関、矯正歯科専門医療機関では、単に皆様が、カチカチ噛んで噛み合わせをセルフチェックして、瞬間的、個人的直感だけで決定しているのです。3つ目は、咬合器。これは、直接、目で観察することができない、噛み合わせの出発点であるあごの関節の軸と噛み合わせが調和しているかどうかを分析する器具です。これは、どういうことかというと、保険医療機関、矯正歯科専門医療機関では、噛み合わせは、皆様が自由、勝手に噛んで決まるため、本来のあごの関節の軸において噛み合わせを検査すると、わずかに高くぶつかる奥歯が存在していることが90パーセントの確率であると研究により報告されています。そのため、このわずかに高くぶつかる歯が、違和感の始まりになったりします。このわずかに高くぶつかる歯が、てこの支点(シーソーの支点)となって、咬合器上であごの関節を揺さぶるのです。この現象は、実際、ヒトのあごの関節に発生する現象ですが、ヒトで直接それを観察することはできません。しかし、これらの三種の神器①②③を使用するこによって、咬合器上にこのてこ現象(シーソー現象)を表現することができるのです。それにより、顎関節症の原因となっている、また、歯周病、歯の破折の原因となっているわずかに高くぶつかる奥歯(てこの支点orシーソーの支点となっている)を発見することができるのです。これにより、毎日、噛むことにより作動する悪い噛み合わせの破壊装置を取り除くことができますので「噛み合わせ」は、歯の長持ち、顎関節症の予防、治療に貢献することができるのです。
