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かみ合わせが良く分かる「ドアの軸理論」。

保険治療では、検査する項目さえない「噛み合わせ」。知っているようで、誰も知らない「噛み合わせ」の真実。

ネット上で噛み合わせを調べても、もっともらしいことを知ることができる。しかし、その大半は、「噛み合わせ検査」も行わない保険治療の先生が記した、集客のため文章である。検索サイトであるGoogleも、そこを譲ることができていない。これから「噛み合わせ」を正しく勉強したい人や、「噛み合わせ」で苦しむ患者様にとっては、何が正しい「噛み合わせ」なのかを示していない。ビジネスのための文章なのである。しかし、噛み合わせの始まりは、ナソロジーである。1921年にアメリカの歯科医師、マッカラム先生が、顎関節の軸の存在を提唱したことは重要である。しかし、この重要性を正しく捉えることができる人も少ないのであろう。なぜなら、長く、「噛み合わせ」に携わっている人すら、顎関節の存在をうっちゃり、自己流に「噛み合わせ」を論じているからだ。「噛み合わせ」を正しく知っている人は、「噛み合わせ」で顎関節症を原因から治療できる人であろう。

イントロダクション

「噛み合わせ」とは、「あごの関節のてこ現象(シーソー現象)」を引き起こす原因の奥歯を発見し、治療する学問です。「噛み合わせ」の恐ろしいところは、私達の毎日の生活と深く関わっていることです。そのため、「噛み合わせ」は、保険治療で扱われていませんが、「歯科」そのものともいえます。「悪い噛み合わせ」では、「毎回の食事」「毎晩の歯ぎしり」で生じるあごの関節のてこ現象(シーソー現象)が、徐々に歯やあごの関節にダメージを与えます。「悪い噛み合わせ」では、歯とあごを使えば、使うほど、歯とあごを破壊していくのです。ひいては、姿勢、肩こり、頭痛など身体の健康も脅かします。ここでは、具体的に「噛み合わせ」で、なぜ「歯を失い」「顎関節症」になるのかを解説します。Googleで「噛み合わせ」を検索しても、「噛み合わせ」で、「歯を失い」「顎関節症」になる理由は明らかになりません。それは、顎関節症の原因を調べても「噛み合わせ」に辿り着けないのと一緒です。

ドアの軸理論(1)

福永 矯正歯科・歯科口腔外科、院長:福永秀一の考案した噛み合わせが良く分かる「ドアの軸理論」というものがあります。回転して閉じる物には、軸があります(例:ドア、下あご)。噛み合わせの起点は、あご関節です。なぜなら、あごの関節=ドアの軸です。ドアの軸は、ドアをドア枠に整然と収めます。もし、ドアに軸がなければ、ドアの開閉は無秩序になり、複数人で協力してドアをドア枠に「よっこいしょ」と合わせなければならなくなります。一方、軸である下あごの関節は、下の歯を、上の歯へ、正確に合わせることができます。このあごの関節が、嚙み合わせに秩序を作り、どこに噛み合わさるかをピンポイントに規制しています。ドアとドア枠は、平坦な面で合わさりますが、嚙み合わせは、奥歯がそれぞれに複雑な凹凸を持っているので、それらがお互いにぶつからず、寸分違わずに噛み合うのは、まさに、神合わせの奇跡といえます。

ドアの軸理論(2)

ここでは、具体的に「噛み合わせ」で、なぜ「歯を失い」「顎関節症」になるのかを解説します。「最も重要な悪い嚙み合わせ=すべての歯が同時に同じ強さで接触していない」は、ドア枠にクギが落ちている状態です。噛み合わせで言うと、1本のほんの数ミリ高くぶつかる歯がある状態です。クギがある状態でドアの開閉を毎日していると、クギが軸に近ければ近いほど、「てこの力」が生じ、てこ現象(シーソー現象)で軸をひどく揺さぶり軸を破壊していきます。また、クギ自体も軸に近いと、てこの力が強く働き、ドアの軸から遠いクギより、簡単にクギを潰すことができます。一方、1本のわずかに高くぶつかる歯がある状態で噛みしめると、前歯より軸である関節に近い奥歯ほど、あごの関節をてこ現象(シーソー現象)でひどく揺さぶり、炎症を引き起こし、「顎関節症になります」。また、嚙みしめた際、1本の高くぶつかる奥歯には集中的に、てこの力が強く働き、簡単にこの奥歯を破壊してしまいます。この奥歯への暴力的な力は、体重の10倍にも及ぶといわれ、違和感を引き起こし、虫歯がないのにしみる痛む、歯ブラシを頑張っているのに進行し続ける歯周病、歯が欠ける、割れるという形で現れ、「結果として歯を失います」。1本のわずかに高くぶつかる奥歯は、数ミリ~ミクロン単位のレベルで、「歯の失う原因」「顎関節症の原因」になります。

「噛み合わせ」とは、あごの関節にてこ現象(シーソー現象)引き起こす原因の奥歯を発見し、除去する学問。

皆様の毎日の「食事や歯ぎしり」によって、このメカニズムは働き、歯とあごの関節を徐々に破壊します。「噛み合わせ」とは「三種の神器(フェイスボー、関節の軸で記録した噛み合わせのワックス、咬合器)を用いた噛み合わせ検査」で、あごの関節に生じるてこ現象(シーソー現象)を引き起こす原因の「クギ」を発見し、健康な歯のエナメル質を数ミリ〜ミクロン単位のレベルで、わずかに削ってピンポイントに調整し「クギ」を取り除く学問です。「悪い噛み合わせ」とは、「てこの原理上」、常に「奥歯」が原因となるため「悪い噛み合わせ」とは「奥歯」を指します。「前歯」を言及する場合は、「悪い歯並び」という言葉が適当になります。

ドアの軸とあごの関節の違い。

さて、ドアの軸と関節の違いは、ドアの軸は開閉しかしませんが、関節はアイーンと前にも左右にも動き「あそび」があることです。この「あそび」があることで、わずかに高くぶつかる奥歯があっても、下あごの歯と下あごの関節は一体としてズレて、全部の歯と噛み合わさることができます。(手品ですね!)しかし、このわずかに高くぶつかる奥歯を、関節がその「あそび」で許容してズレたことにより顎関節症になるのです!「噛み合わせ検査」を行う当院は、てこ現象(シーソー現象)を習慣的に「見える化」できるので、てこ現象(シーソー現象)が、消失するまで「噛み合わせの調整」を行い、安全に「クギ」を取り除きます。研究によると、人の10人に9人は、てこ現象(シーソー現象)のある状態で永久歯が完成しているといわれています。そして、人は残念なことにこのてこ現象(シーソー現象)のある状態を簡単に自覚できません。加えて、残念なことには、現代の歯科医療(保健治療、インプラント、矯正)は、「三種の神器を用いた噛み合わせ検査」がないため、奥歯の悪い噛み合わせ(クギ)を発見することができないため、それを取り除くこともできず、治療後も「悪い噛み合わせ(クギ)」が残っている状態なのです。多くの皆様が、「歯を失い」「顎関節症」になっている理由がこれです!(以下のYouTubeは、当院が患者様に治療終了後に「良い噛み合わせ」を根拠を持ってお示ししている方法:三種の神器を用いた噛み合わせ検査の模型分析です。)

この記事の執筆者:福永 矯正歯科・歯科口腔外科 院長:福永秀一
経歴:
1991年 明海大学歯学部卒業
1995年 明海大学歯学部大学院歯学研究科修了:歯学博士の学位取得
1998年 日本歯科麻酔学会認定医取得
1999年 日本口腔外科学会専門医取得
明海大学歯学部口腔外科学第一講座助手
2000年 明海大学歯学部口腔外科学第一講座講師
2002年 羽生総合病院口腔外科部長
2012年 IPSG包括歯科医療研究会VIP会員
2024年 福永 矯正歯科・歯科口腔外科 開設