顎関節症(左の顎関節が痛い!口が開かない!)、歯列不正。
56歳、女性、頭の回転の早い患者様です。訴えは、左あごの痛みと口が開かないことでした。総合病院口腔外科より紹介を受けました。顎関節症を改善するために「Organic Occlusionオーガニック・オクルージョン」を構築できるように、矯正歯科治療と、かぶせのやり直し、ミクロン単位のかみ合わせの調整などを併用しました。
治療期間 | 3年 |
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費用 | 400万円 |
来院時のお悩み
左顎関節の痛みと口が開かない(指1本半分)症状があり、近隣の総合病院口腔外科で、スプリント治療を半年ほど受けていました。しかし、効果がなく、総合病院口腔外科から紹介により来院されました。来院時の状態:左顎関節の痛みがありました。(普通にしていても痛い、開くと痛い、噛むと痛い、あごを左右に動かすと痛い。)また、開口量は、27mm、指1.5本分。(正常は、40mm以上、指4本分)そのため、バナナ、イチゴが入らない、軍艦巻きが入らない状態でした。
検査結果
咬合機能検査の結果、悪いかみ合わせを調べたところ、また、「Organic Occlusionオーガニック・オクルージョン」の4つのルールの内、3つのルールに則していませんでした。
①顎関節本来の軸で閉じると、ぶつかる奥歯がある。
②ルールに従ってしっかり噛み合っていない。
③歯ぎしりすると、奥歯がぶつかる。
治療内容
矯正歯科治療、かぶせのやり直し、かみ合わせの調整を提案、実施しました。矯正歯科治療では、小臼歯を抜歯することなく、歯を並べる方法を採用しました。そのため、大臼歯を全体的に後方に傾斜させて、歯列不正を解消するためのスペースを作り、かみ合わせの平面を整えました。顎関節の軸で、かみ合わせを作り、前歯や奥歯については、患者様とご相談の上、必要な箇所のかぶせをやり直し、上下のすべての歯が同時に、同じ強さにで接触するように、かみ合わせを調整しました。その結果、左側顎関節の痛みは消失し、左側の顎関節表面の骨破壊に修復が認められました。さらに、術前後の顎運動検査では、開口量の増大に伴い、運動量の大幅なアップが認められました。
副作用・リスク
矯正歯科治療は、もともと歯が、正常に萌出するスペースのないあごに、歯を並べていきます。人によっては、歯を覆う骨や歯肉のボリュームが足りず、歯肉が下がったりすることがあります。また、年齢とともに、様々な副作用が起こるリスクは、高くなります。また、最終段階で、かみ合わせの調整に要する量が多い場合、歯にしみる症状が、生じる場合があります。
矯正後の結果
かみ合わせの力から、歯とあごを守るために「Organic Occlusionオーガニック・オクルージョン」のルールがどのように変化したか?