顎関節症、歯列不正。
60歳、女性、非常に品のある患者様です。右あごの痛みと、口が開かないことで、紹介来院されました。顎関節症を改善するために「Organic Occlusionオーガニック・オクルージョン」を構築できるように、矯正歯科治療と、3本のインプラント、9本のかぶせ、ミクロン単位のかみ合わせの調整などを併用しました。
治療期間 | 3年 |
---|---|
費用 | 530万円 |
来院時のお悩み
口が開かなくなり、硬い物が噛めなくなりました。また、右の頬、肩、首にこり、痺れを生じて、紹介により来院されました。さらに、右の顎関節の痛み、右側頭の頭痛を認めました。。右の頚部がガチガチにこって、首が回らず、顔が右に向きにくいということがありました。初診時の開口量は、33.5mm(正常は、40mm以上)、指2本分でした。
検査結果
咬合機能検査の結果、顎関節症と歯列不正でした。また、かみ合わせを機能的に評価すると、Organic Occlusionオーガニック・オクルージョンの2つのルールに則していませんでした。
身体の中心を基準として、歯が左右対称に 配置されていない。(かみ合わせの平面が傾斜している。)
歯ぎしりすると、親知らずがぶつかる。
歯ぎしりすると、親知らずがぶつかる。
治療内容
小臼歯を抜歯することなく、歯を並べる方法を採用しました。そのため、親知らずは抜歯し大臼歯を全体的に後方に傾斜させて、歯列不正を解消するためのスペースを作り、かみ合わせの平面を整えました。顎関節の軸で、かみ合わせを作りました。3本の大臼歯の欠損部に、歯科インプラントを埋入しました。また、歯ぎしりする時、奥歯がぶつからないようにしました。オーガニック・オクルージョンの構築により患者様の自覚症状は、ほぼ改善することができました。
副作用・リスク
矯正歯科治療は、もともと歯が、正常に萌出するスペースのないあごに、歯を並べていきます。人によっては、歯を覆う骨や歯肉のボリュームが足りず、歯肉が下がったりすることがあります。また、年齢とともに、様々な副作用が起こるリスクは、高くなります。また、最終段階で、かみ合わせの調整に要する量が多い場合、歯にしみる症状が、生じる場合があります。
矯正後の結果
患者様の自覚症状を改善するために、「Organic Occlusionオーガニック・オクルージョン」のルールがどのように変化したか?